開発日誌:Parallel Me で自分の言葉で返信できる理由
Parallel Me のいくつかの大事な場面では、自分が本当に言いたいことを入力できます。AI が気持ちを読み取り、用意された台本がそれ以外を受け止め、あなたの言葉は保存されません。
Parallel Me のほとんどはボタンで遊びます。1週間の予定を立て、イベントカードを引き、チャットアプリで返信を選ぶ。でもいくつかの大事な場面では、メッセージの下に入力欄が開いていて、自分の言葉で答えられます(最大60文字)。この開発日誌では、なぜそうしたのか、そして入力欄の裏で何が起きているのかを書きます。
狙って選んだ、いくつかの場面
1学期目で入力できる場面は「元カレが戻ってくる」ストーリーラインの中にあります。このラインはプレイによって引かれたり引かれなかったりします。最初の場面は3週目。23:47、スマホが光り、元カレ(初期キャストではチェン・ユー。名前はプレイごとに変わります)からひとこと、「起きてる?」。2つ目は6週目、22:30の親友とのビデオ通話で、彼女はストレートに「まだ彼のこと考えてるの?」と聞いてきます。
ゲームが一生を描くモードに成長してから、2年後期の章にも恋愛状況に応じてもう2つ加わりました。遠距離恋愛中なら00:40のメッセージ(7週目)、付き合いたてなら23:30の会話(8週目)です。
これらを選んだのは、4つのボタンから選ぶのがいちばんしっくりこない場面だからです。元カレからの深夜のメッセージへの返し方は、人によってまるで違います。「?」ひとつ、怒りの一言、慎重な「どうしたの」、既読無視。ボタンではそのうちのいくつかしか用意できません。入力なら、実際に自分が言いそうなことを言って、それがどう受け止められるかを見られます。
場面をごく少数に絞ったのは、特別なものであり続けてほしいからです。毎回のメッセージで入力を求められたら、ただの宿題になってしまいます。
あなたの言葉は、台本ではなく「気持ち」になる
物語を書くのは AI ではありません。各場面には、物語があらかじめ扱える意図の短いリストがあります。たとえば、やさしい、冷たい、怒っている、恋しい、返信しない。あなたが一文を送ると、サーバーは言語モデルに2つのことを尋ねます。あなたの言葉がどの意図に当てはまるか、そして相手が1〜2行で何と返すか。
その後の展開を決めるのは意図です。意図は、対応するボタンを押した場合とまったく同じルート、関係値の変化、ストーリーフラグを設定し、それらは AI ではなく用意された台本から来ます。つまり入力しても隠しルートが開いたり、結果が省かれたりはしません。変わるのはその瞬間の会話の手ざわりだけで、どのルートに進むかは、あなたが何を言いたかったかで決まります。
返信ボタンはそのまま残っています。代わりにボタンを押せば、まったく同じルートになります。
下にはいつも、書かれた台本がある
これらの場面のどのルートにも、手で書いた返信があります。その返信がフォールバックで、ゲームは意図的にしょっちゅうそこへ戻ります。
サーバー側では、次のどれかに当たると台本に戻ります。AI がオフ、1日の利用上限に到達、応答が遅い、出力が不正、リストにない意図、空の返信、安全チェックに通らなかった返信。こうした場合サーバーはただ「fallback」と返し、ゲームはそのまま進みます。
そのときゲームは、端末内のシンプルなキーワードルールであなたの言葉を読み、いちばん近い意図を選んで、そのルート用に書かれた返信を表示します。どちらの場合も画面には相手が少しのあいだ入力中と表示されるので、フォールバックがエラーのようには感じられません。どちらに当たったのか、気づかないかもしれません。それこそが狙いです。物語がサービスの稼働状況に左右されてはいけないのです。
キャラクターらしさを保つ
入力して返信する意味があるのは、元カレがちゃんと元カレらしく話してこそ。そのためにいくつかのルールがあります。
- プロンプトはサーバー上にだけあります。ゲームが送るのは、場面の名前、あなたが入力した一文、主人公の名前、そしてここまでの学期について物語が記録済みの事実の短いリストです。モデルには、その人物が誰で、それぞれの意図がその人物ならどう聞こえるべきかが伝えられます。
- 返信は短く。決まった長さで切り詰め、本物のチャットのように1〜2行だけを残します。
- カッコ書きのト書きだけの行は削除し、キャラクターが語りではなく会話をするようにします。
- あなたの言葉をそのまま繰り返すだけの返信は却下し、実在のブランド名を出す返信も却下します。
- 意図によっては、あとで物語に必要な一言(会おうという誘いなど)を含むものがあります。AI がそれを忘れたら、書かれたセリフを末尾に足します。
- あなたの一文は、使われる前に安全確認用のモデルでチェックされ、返信も書かれたあとに再びチェックされます。どちらかに通らなければ、台本に切り替わります。
ゲーム自体にもチェックがあります。入力内容から、あなたが現実につらい状況にあるかもしれないと読み取れた場合、ゲームはそれを物語の選択として扱いません。物語の外に出て、サポートのメッセージを表示します。
あなたの言葉は残さない
プレイヤーが入力した内容は集めない。これは早い段階で決めたことです。あなたの一文はサーバーに送られ、気持ちと返信を選ぶのに使われたあと、破棄されます。データベースには書き込まれません。
記録するのはごくわずかです。入力による返信があったこと、どの場面か、どの意図と判断されたか、AI と台本のどちらが答えたか。これで機能がちゃんと動いているか、フォールバックがどれくらい必要かはわかりますが、あなたが23:47に元カレへ何と言ったかを誰かが読むことはありません。利用上限はランダムな端末IDで1日ごとに数え、IP の制限にはアドレスそのものではなくハッシュ化したキーを使っています。
わかったこと
フォールバックは「使わずに済めばいい予備の計画」ではありません。この機能の土台です。どのルートにもすでに書かれた返信と決まった結果があるからこそ、AI にできるのはその場面をより自分ごとに感じさせることだけで、学期を壊すことはできません。だからこそ、この機能を入れようと思えたのです。
Parallel Me を遊ぶなら、一度は23:47に入力してみて、次はボタンを押してみてください。結末を決めるのは、どう言ったかではなく、何を言いたかったかです。
いまでは、AI が登場するのは自由入力の返信だけではありません。登場人物のメッセージをその人らしい口調に書き直したり、毎ラウンド小さな新しい出来事を書き足したりもしています。ルールは同じで、AI は語られる言葉を変えられても、結果はすべて書かれたルールから来ます。AI が使えないときは、用意された物語がそのまま続きます。
_Parallel Me のゲーム内テキストは中国語です。_
よくある質問
何か入力しないといけない?
いいえ。入力できる場面には必ず通常の返信ボタンもあり、同じ物語のルートにつながります。
自分で返信を入力できるのはいつ?
1学期目は、元カレのストーリーライン(引かれた場合)の中の2つの場面。2年後期は、彼女の恋愛状況によって決まる1つの場面です。
入力した内容は保存される?
いいえ。あなたの言葉は返信を選ぶために使われたあと破棄されます。記録されるのは、どの種類の返信だったかと、AI と台本のどちらが答えたかだけです。
AI が使えないときはどうなる?
ゲームが端末内のシンプルなルールであなたの言葉を読み取り、合うルートを選んで、そのルート用に書かれた返信を表示します。どちらにしても物語は続きます。
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